ビジネスモデルキャンバスは使えないツール?
大学院の修士論文用リサーチでビジネスモデルキャンバス(BMC)ユーザーにヒアリングしています。
ご協力頂いた皆さま、ありがとうございます。
現時点での中間報告。
「BMCは会社の実務では使えないツール」というネガティブな評価が予想以上に多かった。
特にBMCの法人研修を受講した社会人。
「キャンバスに付箋を埋めて楽しいけど、で、その後どうするの?」
「付箋で発散させた後、どうやって絞り込んで収束するの?」
どうやら使うシーンを間違っているようです。
私はBMCは実務でも十分に使えるツールだと思います。
ただし、使い方にコツがあります。
①ビジネスモデル「分析」ツールとして使う
②ビジネスモデル「創造」ツールとして使う
この2つではBMCの使い方が「全く異なる」のを知らないから、
ヒアリング結果のような不満がでるのです。
「VP(バリュー・プロポジション:価値提案)」が曲者です。
オスターワルダー著『ビジネスモデルジェネレーション』の事例をチェックしてみてください。
「VP」ブロックには、「価値・コンセプト」と「商品・サービス」の2種類の言葉が混在している
ことに気づくはずです。
「価値・コンセプト」は抽象的です。一方、「商品・サービス」は具体的です。
①ビジネスモデルを「分析」するフェーズは、
「商品・サービス(具体的)」を分析して、「価値・コンセプト(抽象的)」を導き出す作業。
「具体→抽象」への作業です。
「VP」ブロックに埋めるべき言葉は、「楽してダイエットできる、モテル男になった気がする、ツルスベの夏肌になる」等の価値を表記する抽象的な言葉になります。
②ビジネスモデルを「創造」するフェーズは、
「価値・コンセプト(抽象的)」から「商品・サービス(具体的)」を創り出す作業。
「抽象→具体」への作業です。
「VP」ブロックに埋めるべき言葉は、「骨盤専用のマクラ、アプリが女性の声で擬似的に電話をかけてくる、○○式両ワキ脱毛法」などの製品概要(機能や特徴)を表記する具体的な言葉になります。
リーンローンチパッドは、ビジネスモデルを「創造」する場なので、
BMCを②ビジネスモデル「創造」ツールとして使います。
詳細は本日のリーンローンチパッド@ベンチャーKANDAでお話しします。